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おっさんノングラータ

(B33)何個豆があるんや|『豆の上で眠る』感想

最近は週末の早朝短距離ツーリングが楽しみで、考えてみれば誰にも邪魔されず孤独になれる(ほぼ)唯一の時間で、ストレス解消になります。DUKE 125も乗りやすいし、言うことはありません。

r12〜R166〜R24〜R309の定番コース、帰りのR309で教科書に載りそうなバイク事故に遭いかけました。右車線を走行中、目の前の車が急に右折レーンへ移動、それを見た対向車線の右折レーンの車が飛び出してきます。(1)対向車線の右折レーンに車がいたことを認識していたのと、(2)恐らくABSがしっかり仕事をしてくれたので、事なきを得ました。

DN-01は無事納車されたものの、日曜日は雨で動けず。うーむ。




(B33)何個豆があるんや|『豆の上で眠る』感想_d0252390_17445252.jpg「豆の上で眠る」とは、アンデルセン童話『エンドウ豆の上に寝たお姫さま』に由来する。主人公が子どもの頃、「姉」に読んでもらった話で、本当のお姫様なら幾重にも重ねられた布団の下に置かれたエンドウ豆に違和感を覚えるくらい繊細なものなんですよ、という寓話。それで王子様は本当のお姫様を見つけ出すのだが、そんな神経質なお姫様をパートナーにして、さて、王子様の精神は保つのだろうか。

ところが、本作では読者が背中にエンドウ豆を感じながら読み進めることになる。

主人公の「姉」、万祐子が行方不明になったという話は本当か。主人公の妄想ではないのか。作者の叙述トリックに引っかかっているのではないか。実は主人公はこの世のものではなく、周囲の幻想によってのみ存在しているのではないか。等々。一つ謎が明かされ、エンドウ豆がなくなったかと思えば、また別のエンドウ豆が背中に当たっている! そんな感じで次第に真相に近づいていく。

最後には全ての布団が作者の手によってめくられ、そこにエンドウ豆を見つけることができるが、それでも背中の違和感は拭えないはずだ。家族って何? 当たり前のことに、問いかけがなされる。最後の疑問だけは、自分で考えて応えを出すしかないのである。






by non-grata | 2014-07-14 17:59 | 読書

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