野球ものかと思ったらバディものだった|『ノーバディノウズ』感想
メジャーで初となる東洋系ホームラン王が誕生。米国生まれの韓国系選手という触れ込みだが、日本人ではないかという疑惑が持ち上がる。何とか自分のチームの看板選手に引っ張ってきたいという某新聞社の社主が(このへん、ちょっと違うかもしれない)記者に調査を命じる。
記者に協力するのが、元メジャー・リーガーの日本人投手。幼少期に日本で野球の練習をした者ならではの癖を見抜き、疑惑は確信へと変わる。では何故、彼は日本を捨てて米国へきたのか? どうやってメジャー・リーガーへなったのか? 新たな疑惑が次の疑惑を生んでゆく。
ということで、日本と米国の野球文化の違いがキーとなるのが面白い。また、あまり馴染みのない、底辺からメジャーの頂点まで上り詰める過程が詳しく語られているのも、本城雅人ならでは。野球ミステリでありつつ、クライム・ノベルであり、バディ・ストーリーとしても楽しめるという、なかなか欲張りな内容だった。
スポーツは人種を越えて楽しめる、とはよく言われるが、結局はルーツに縛られてしまうのが何とも。けれども、それを超越できる可能性があることを、そして超越することで自由が得られることを、最後に示唆してくれる。
記者に協力するのが、元メジャー・リーガーの日本人投手。幼少期に日本で野球の練習をした者ならではの癖を見抜き、疑惑は確信へと変わる。では何故、彼は日本を捨てて米国へきたのか? どうやってメジャー・リーガーへなったのか? 新たな疑惑が次の疑惑を生んでゆく。
ということで、日本と米国の野球文化の違いがキーとなるのが面白い。また、あまり馴染みのない、底辺からメジャーの頂点まで上り詰める過程が詳しく語られているのも、本城雅人ならでは。野球ミステリでありつつ、クライム・ノベルであり、バディ・ストーリーとしても楽しめるという、なかなか欲張りな内容だった。
スポーツは人種を越えて楽しめる、とはよく言われるが、結局はルーツに縛られてしまうのが何とも。けれども、それを超越できる可能性があることを、そして超越することで自由が得られることを、最後に示唆してくれる。
by non-grata
| 2013-03-22 12:17
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