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おっさんノングラータ

鷲は舞い降りた(ジャック・ヒギンズ)

1カ月ぶりの更新か……。9月はいろいろあった。

約20年ぶりに再読。やっぱり面白い。『〜飛び立った』は蛇足だったけれど、別の作品にも活躍するリーアム・デヴリンの原点はここにあり。共和国万歳! シュタイナとデヴリンの掛け合いも面白い。それだけに二人が別々の場所にいる中盤は残念だが、そのぶん、デブリンの一人芝居を楽しめる。一般にドイツ降下猟兵の評価──戦闘能力しかり、モラルしかり──が高いのは、半分はシュタイナのお陰じゃないかと思えてしまうほど格好良い。

上は例によって読書メーターに投稿した内容。下はその補足。

敗色濃厚なドイツ軍がチャーチル誘拐を計画、というと何とも嘘臭く聞こえるが、ムッソリーニをグラン・サッソの山荘から奪還したスコルツェニーが実在するのだから、あり得ないことではない。もちろん現実はそれで戦争に勝てるほど甘いものではないし、諜報・防諜の世界はそんなに単純なものではなく……。

名台詞のオンパレードだが、もちろんデヴリンのそれが良い。どうしてそういう経緯になったかは省くが、イギリスの少年に「どうしてぼくたちの側につかないの?」と問われて、「さっ、早く連れて行きなさい」「わたしが彼の誘惑に負けないうちに」とシュタイナが返すシーンもなかなか。

映画は詰め込みすぎの感があるらしいけれど、シュタイナ(マイケル・ケイン)とデヴリン(ドナルド・サザーランド)はイメージ通りという話なので、そのうち観たい。

ジャック・ヒギンズ原作の映像化は他に『狐たちの夜』『死にゆく者への祈り』(こちらはミッキー・ローク主演)を観た記憶があるのだけれど、どちらもDVDになっていない。正確には、前者はDVDがあるにはあるのだけれど、英語だけなんだよなあ。



by non-grata | 2011-10-19 08:30 | 読書

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