おっさんノングラータ

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(B12)『ものつくり敗戦』感想(─)

d0252390_1516577.jpg●「匠の呪縛」が日本を衰退させる
●日本は同じ過ちを繰り返すのか
●システム思考軽視が、日本を第二の敗戦に導く。

このへんの副題やら惹句やらに惹かれて購入したんですが、どうにもこうにも読み進めるのが苦痛で途中で挫折。あるいは、『『レアメタル』の太平洋戦争』を読んだ時のように新たな知見が得られるかと思ったけれど、ピンときませんでした。

見開きに二つも三つも小見出しがつくような構成で、話が飛び飛びで、まるでザッピングしている気分にさせられます。読んだ気になっても頭に入ってこない。バラエティ番組の垂れ流しなら構いませんが、読むという主体的行動に対してこうこられると辛いなあ。日経新書の編集のせいにしておこう。二度とこのシリーズは買わないでおこう(備忘録)。



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by non-grata | 2014-03-31 15:27 | 読書

(B11)抜き出し名言が嬉しい|『武士道の名著』(★★★★★)

d0252390_10203270.jpgその昔、『五輪書』を愛読している外国人に武士道についていろいろ聞かれ、きちんと答えられなかった経験があります。今も怪しい。本作で武士道が確立していった過程を学べば、それなりに対応できるんじゃないでしょうか。

本作では発表順に『甲陽軍鑑』『兵法家伝書』『五輪書』から『葉隠』『言志四録』、そして『武士道』と、全部で12の武士道関連著作とその背景を紹介しています。時代の推移とともに武士道に求められることも変化しているのが興味深い。さらに、各書の「名言」がピックアップされているのも嬉しい。気になったのをいくつか紹介します。

『呉子』に曰く、世を必するときは即ち死す。死を必するときは即ち生く。(甲陽軍鑑)

戦場で臆病にしていたらかえって危ない、死ぬ気持ちで臨めば活路も拓ける……という話。『オーガストウォーズ』で、兵員輸送車に乗って息子を捜すお母さんが、敵の襲撃を受けて脅えるシーンがあります。その時にロシア兵が「怖いか? 怖いと思う方向から目を逸らしたら死ぬぞ」とアドバイスするんですが、それと似てますかね。

打にうたれよ、うたれて勝つ心持ちの事。(兵法家伝書)

敵に一太刀浴びせるのはそんなに難しいことではないけれど、敵から打たれないようにするのは大変よ、だから確実に仕留めなさい。心臓に必ず2発弾丸を撃ち込む殺し屋の話を思い出しました。主導権を得ている間に反撃の余地を与えることなく攻撃する、というのは兵法の基本ですね。

武士道と云は、死ぬ事と見付たり。(葉隠)

武士はとりあえず死ね、死んどけ、ということではありません。生死がかかるような非常事態において、適切に物事を判断するのは難しい。ならば、とりあえず死ぬ確率が高い選択肢を採っておけ、という話です。結果、死んだ=仕方ないよね、でもよく頑張った、という評価になるし、生き残った=よくあの苦境を脱した、素晴らしい、と褒められる。ところが楽な道を選べば、死んだ=アホちゃうか、生き残った=この恥さらしが! ということになる。

古い映画ですが、『ヤングガン』で、メキシコへ逃れようとする仲間に対してビリー・ザ・キッド(エミリオ・エステベス)が言います。「男は毎日がテストだ。テストから逃れると腕が落ちて、いずれ死んでしまう。敵も俺たちが南へ行くと思っているだろう。メキシコへ行くのは最高のテストだ!」そんな感じですかね。結局、みんな死んでしまうわけですが。

当今の毀誉は懼るるに足らず。後世の毀誉は懼る可し。(言志四録)

今の評価は気にせず、後世の評価は気にせよ=今は誤解されて貶められるかもしれないが、後には正しいことは必ず評価される、という意味。佐藤一斎はなかなか面白いことを書いていて、「皆忙しいと言っているけど、意味のある仕事をしているのはそのうち1-2割、残りの8-9割はどうでもいい仕事をしている」とか、「一年のうちで無用な仕事は7割。けれど何か仕事についているから悪いことを考えないで済むので、これも無用の用なのだ」とか。

自分自身の良心を、主君の気まぐれな意志や酔狂や妄想のために犠牲にする者に対し、武士道では低い評価が与えられた。(武士道)

新渡戸先生、宮仕えしている者に染み入るお言葉です。『葉隠』にも関連する良い言葉がありました。「奉公の至極の忠節は、主に諫言して、国家治むる事也。下の方にくどつきまはりては益不立。然ば家老に成が奉公の至極也」。主がアレな時、うまくコントロールするのが至極の奉公なんですね。まさに武士道と云は、というやつですよ!



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by non-grata | 2014-03-28 12:02 | 読書

(B10)『化学探偵Mr.キュリー』感想(★★★★★)

d0252390_934318.jpg東京出張帰りの新幹線の中で、ビール片手に軽く読める本をと思って手を出したのがこちら。『化学探偵Mr.キュリー』。帯にある「もし俺が警察なら、クロロホルムを嗅がされたという被害者を最初に疑うだろう」という台詞の引用に心惹かれるものがあったわけです。

大学の庶務課で働くようになった七瀬(ワトソン役)と、大学随一の秀才にして化学オタクの沖野準教授(ホームズ役)が化学に絡んだ──というか掠っているというか、そんな感じの日常系ミステリを解き明かしていく短編連作です。とりあえず「ビール片手に軽く読める」という所期の目的は果たされました。星五つ



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by non-grata | 2014-03-28 09:41 | 読書

(M10)ちょっと長いけど面白かった|『KANO』感想(★★★★★)

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仕事の連絡は遅いのに、「来週台湾来るなら『KANO』行こうぜ。まだ俺観てないんやわ」とSkypeで誘ってくれた得意先の台湾人に連れられて、『KANO』に行ってきました。公開2週間で興行成績2億台湾ドル(6億円くらい)と、大ヒットなんだそうです。

で、映画館に行ってみると
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この人だかり。平日21時30分からの回ですよ? この時は出演者の一人が来ていたらしく、それほど有名な役者さんではなかったそうですが、これだけの熱狂ぶりです。ちなみに映画が終わったのは午前1時。平日でも2時3時まで上映しているそうです。代金は日本の半分くらいで予約制。

指導のあり方で上司と対立、高校野球に背を向けた近藤(永瀬正敏)が、創部以来1勝もしたことのない嘉義農業高校(KANO)野球部の監督を務めることになる。その指導の厳しさは「鬼」と形容されるほどで、周囲からも心配されるほど。勝ち負けより体力づくりが目的なら、ほどほどでいいんじゃないの?

最初は監督に言われるまま練習していた部員たちだが、敗北の悔しさを知ってから一転、一つの目的を目指して一致団結する。このへんはステロタイプのスポーツものとは言え、ぐっときます。星一つ。どうせ勝てっこないからと、支援を渋る校長や地元の名士に対し、啖呵を切る永瀬がまたいい。詳しくは描かれていないですが、自腹を切って遠征させたんでしょう。男泣き必至で星一つ

終盤はKANOが甲子園へ進出してからの試合で、無名校の活躍が日本中の注目を集めます。人種差別的な質問を浴びせた記者が改心するくらい、選手たちのひたむきな姿勢が胸を打ちます。星一つ。バットを折りながらも甲子園のフェンスに打球を直撃させた初のアジア人がKANOの選手で、試合中断までして審判団がフェンスに墨で印をつけ、選手にサインさせるというエピソードには、感動的なものがあります。星一つ

さて、この試合は昭和6年(1931年)のことで、10年後には太平洋戦争が始まります。映画は戦争末期、KANOと準々決勝を戦った札幌商業のエース、錠者(だったか)投手が徴兵され、台湾に送られたところから始まります。彼は列車で基隆から任地へ送られる途中、嘉義に立ち寄ります。その駅では現地召集された人の姿も見受けられ、当時の日本軍がKANO同様、他民族の混成であることを思い知らされます。

しかし現実には五族協和(本作に関して言えば満州と朝鮮を抜いた三族)の理想にはほど遠かったわけですが、KANOは、その可能性があることを感じさせてくれます。ただし、あのシーンとかこのシーンの描写をこれこれこういうことの暗喩だと身勝手に解釈するのは危険です。だから××は正しかったんだ、とか、台湾だけは日本の友人だ、とか、浅薄で狭量な思想に流されてはいけません。

選手たちの「その後」が、『アメリカン・グラフティ』のように最後に少し語られ、そこだけ繁体字の字幕しかなかったので詳細はわかりませんでしたが、少なくとも二人が南洋で戦死されています。その事実だけをもってしても、単純に語れないのです。映画を観終わった後、英語のボキャブラリーが貧弱すぎたこともありますが、台湾人に対して感想を述べるのに躊躇しました。

野球映画としてだけではなく、時代背景も含めていろいろ考えさせてくれる『KANO』は、期待通り素晴らしい作品でありました。星一つ

なお全編ほぼ日本語なので、字幕なしでも鑑賞に問題ありません。



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by non-grata | 2014-03-19 09:49 | 映画

(M09)猫いいよね|『猫侍』感想(★★★★★)

d0252390_925144.jpg強面で腕の立つ侍(北村一輝)が生活のため猫を斬る仕事を引き受けるも、斬れずにこっそり連れ帰ってしまう。そのせいで起きるドタバタを描いたテレビ・ドラマの映画化。ドラマと映画はストーリーが異なるらしいが大筋は同じ。

侍×猫のミスマッチに星五つ



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by non-grata | 2014-03-19 09:08 | 映画

ウチにも届いた「Narrative Clip」

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こんなやつ。もともと「Memoto」という名で出資者を募っていたKickstarter案件で、まだ円高の時に300ドルほど出資しました。完成延期を繰り返してようやく到着。詳しくはこことかこことか。
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500万画素の画像を30秒に1回、1日約2000枚を勝手に撮影してくれる小型デジカメで、ライフログにどうぞ、という仕様。盗撮が捗るな! と思われるのも怖いので、カラーは一番目立つオレンジを選びました。最近購入した車もバイクもオレンジなので統一感があってよし。

サラリーマンの日常をログしたところで面白くも何ともないのですが、(1)カメラ取り出して撮影するのが億劫なので、旅行した時に使うのは便利ではなかろうか、(2)小型軽量なので、猫につけてみるのはどうか(家猫なので面白い写真が撮れるとは思えないが)、(3)対戦するボードゲームの記録に使えないか、などと考えた次第。

専用ソフトをインストールしておけば、Narrative Clip本体をPCにUSB接続すると自動でローカル・ディスクに画像が保存されます。その後、クラウド・サーバーに画像が転送される仕組み。その画像はSNSその他で共有できますし、モバイル端末で閲覧/共有することも可能です。

先週末にちょっとしたイベントがあって試しに使ってみたのですが、なかなか便利です。
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ドライブ・レコーダーとして使うには取り付け位置を考えないと。
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屋外参考。走っていたので斜め&ぶれています。
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屋内参考。意図的にぼかしをいれております。
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夜景もそれなりに。

いろいろ使えそうですな。日曜日のツーリングに使ってみよう。



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by non-grata | 2014-03-11 09:54 | 買い物

(M08)至ってフツーに|『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』感想(★★★★★)

d0252390_6562460.jpg親父(ビッグ・ダディ=ニコラス・ケイジ)にヒットマンならぬヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)が、ヒーローに憧れる貧弱な少年(デイヴ・リゼウスキ)とともに街の悪を撃つ、続編ムービー。なんですが、序盤で前作のおさらいをしてくれるので安心。もちろん前作を観ていると冒頭のシーンで思わず微笑んでしまうでしょう。『キック・アス』が帰ってきた、と。星一つ

時の流れは速いもので、HGはハイスクールの1年生。BDの同僚だったマークスの保護下で生活しています。が、治安維持活動は御法度、高校生らしく生活しなさい。自分の真似をしてスーツを身につけた自警団が活躍し始めると、KAも普通の生活に物足りなくなり……。

KAのライバル、レッド・ミストは暗黒面に落ちて「マザー・ファッカー」と改名。資金力にものを言わせて悪の組織を編成します。黒人、中国系、ロシア系と、安っぽい人種差別感丸出しの部隊編成に笑わされます。星一つ

HG、KA、MFとも、親の反対を乗り越えて己の信念を貫こうとする姿勢が面白い。目指す方向はばらばらなんですが。その構成のユニークさに星一つ

で、HGは学校で女子力高い系の生徒にいじめられたりするわけですが、『キャリー』と同じでいじめるほうがいじめられるほうより貧相なので(クロエちゃんも貧相そうに演じてみせてはいるものの)、ここは笑うしかないでしょう。星一つ

今回は新キャラとして、「キャプテン・アメリカ」ならぬ「カーネル・スターズ&ストライプ」が登場しますが、これはまあいてもいなくても同じ存在。せっかくジム・キャリーを使うのであれば、もっと活躍の場を与えるべきだったのでは。もったいない! しかしそれを言い始めると、小さな女の子が殺し屋を演じる意外性が今回は失われているので、作品そのもののインパクトも薄れております。ならばシリーズを重ねて……ヒット・ワイフ(『Mr.&Mrs.スミス』があるじゃん)にヒット・ウイドウ(壇蜜!!がいるじゃん)、ヒット・グランマ(『レッド』があるじゃん)……先行者がいますね。

HGやKA、CSASの存在感の薄さに比べると、MFは輝いていました。「庶民の夢は宝くじを当てて、スカーレット・ヨハンソンとやることだ!」という台詞は、魂の叫びです。真理です。星一つ



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by non-grata | 2014-03-07 07:31 | 映画

今年は何でも五つ星
by non-grata
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