おっさんノングラータ

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隔週刊ミステリー・ゾーン第1巻

パート・ワークものは買わないと決めていたんですが、TVCM見て興味をそそられたのと、当時のアメリカのドラマは良質だと聞いて買ってみました。ただ、きりがないので新刊出るまでに見なかったらそこで打ち止め。あと、収録されている3本全部がつまらなかった時もそこで打ち止め、というルールで。

『死神につかれた男』○
露天商のもとに死神が現れ、「あんた寿命だから」。ただし、どうしてもやり残したことがあれば、それをするまで待ってくれる。そこで露天商は一計を案じ、「最高の露天を開ければ死んでもいい」と返す。なら、露天を二度と開かなければ不死ってこと? 俺天才? ところが死神は、ならば身代わりに一人殺さないといけないと言って……。

最高の何事かをなした後の人生は、おまけみたいなもんですよね。面白かった。

『運という名の男』△
西部開拓時代。かつては早撃ちのガンマンだったが、若者を撃ち殺したことがショックでアル中になった男が主人公。酒浸りの人生だが、トラブルに見舞われ、決闘を申し込まれることになる。運(フェイトたん)という商人に認められ、銃と、撃ち合い必勝の薬をもらうが……。

ラストには驚かされたけど、アル中に甘くない?

『スクリーンの中に消えた女』○
かつての栄光を忘れることができず、自室に閉じ籠もって昔のフィルムを観て日がな一日を過ごす老いた女優。パートナーや昔の共演者に何を言われても現実を直視しようとしない。母親役なんてやるつもりはないと、映画出演のオファーも断る。彼女は、ついに究極の逃げ場を見つけて(タイトルで出落ち)。

アンチ・エイジングは見苦しいだけ。老いは誰にも訪れるんだから、それを受け入れてどう生きるか考えましょう、という話。この後のエピソードもだけど、「不老不死」がテーマの一部になっているエピソードが多い。それだけ当時のアメリカは、物質的に恵まれていたんでしょうね。



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by non-grata | 2013-09-23 15:39 | DVD

二人の『海賊女王』

d0252390_7573772.jpg書店でサイン本が売られていたのでとりあえず上巻を購入。面白かったので下巻を購入しにいったら、サイン本は売り切れだった。上下巻ともサイン本を集めようとしていた人には悪いことをしました。大量のサイン本もしかり、上下巻のボリュームで16世紀のイングランドとアイルランドの二人の「海賊女王」の生涯を描く筆力しかり、皆川博子女史は化け物か! いやいや老いてますますお盛んで何よりです。

海賊女王。一人は私略船免状を発布し、堂々とスペインの商船を海賊に襲わせるエリザベス女王。もう一人はアイルランド北西部の氏族であるオマリーの族長ドゥダラの娘、グラニュエル。ただし、エリザベスは自ら手を下すことがないのに対し、グラニュエルは最後まで最前線で戦う。故に、エリザベスの絶頂期がイギリス海軍がスペインのアルマダを「破ってくれた」海戦だったが、グラニュエルのそれは15歳で嫁入りした後、自らの手で水軍をつくり上げた時にあった。

恥ずかしながらグラニュエルの存在を知らなかったのですが、こちらに簡潔にまとめられていました。続きはこちら。小説とは細部で異なりますが、小説は小説、より面白くなっていればそれでいいのです。

物語は、ペスト禍に苦しめられるロンドンにおける、イギリス政界の薄暗い駆け引きで幕開けし、そこにアイルランドの女海賊から女王に謁見賜りたいとの書状が届く。枢密院の顧問官がその素性を探るべく、部下をダブリンに派遣し、女海賊グラニュエルの物語が始まる。10歳で、17歳の従者アランを得るところが振り出し。ゲールの誇りを持ち、イングランドへの敵愾心を燃やす彼女がどうしてエリザベスに嘆願書を送ったのか? アイルランドとイングランドの戦いが継続する中で、次第にその謎が明かされていくわけです。

皆川女史、やはり自ら手のを血で染めても責任を全うするグラニュエルのほうに思い入れがあるようで、老いに抗おうとするエリザベスが(憎めないけれど)滑稽に描かれております。しかし、二人の女王に共通する不幸は、その地位を奪う、または利用しようとする男たちがいる一方で、その男たちが権力争いに明け暮れ、ともすれば大義がどこかに忘れ去られるということ。いや、イングランドに至っては大義すらない。ゲールにはあるが、ところが時にグラニュエルはリーダーであるより母親であることを優先して、大義が置き去りにされてしまうのです。困ったものだ。

ということで、本作のもう一つのテーマは「家族」。15歳で結婚し、種違いの子3人をもうけたグラニュエルをはじめ、従者アランもずいぶん後になって──大失恋をした後──結婚し、家族を持ちます。イングランド側にも家族は登場しますが、ゲールほど濃いつながりはありません。親子ですら信頼できない関係。ところがそのイングランドが世襲制をとっているのに対し、ゲールの法制度上はそうはならないところが面白い。

で、家族と言っても血がつながっているかどうかは関係なく、運命共同体が一つの家族であり、クランになる。クランがすべきことは、その存続を第一に考え、年寄りは若者のために為すべきことをする。クランの存亡がかかっている時は、若者も一緒に戦うが、そうではない時、例えば難破したスペイン船の乗り組を助けるために嵐の海に出ていく時は年寄りが率先し、若者の命をそんなことで危険に晒したりはしないのだ。外交上、やむを得ず参加しなければならない戦いにしてもそう。年寄りのために若者が犠牲になるなんてそんな馬鹿な話はなく、若者のための道を拓いてやるのが年寄りの役目なのだという、主張がくみ取れます。



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by non-grata | 2013-09-21 08:36 | 読書

『たまゆら』と聖地巡礼

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3連休を利用して広島へ行ってきたんですが、途中、竹原市に寄ってきました。大久野島で兎に餌をくれてやった後で。

せっかくなので「ほり川」でお好み焼きを食べようかと思いましたが、この前、竹原に行った時、気になっていたラーメン店「一富士食堂」へ。このへんで紹介されていますが、それはもう昭和レトロなお店でして、ラーメン、いなり寿司共々美味しうございました。

その後、町並み保存地区を散策。聖地巡礼の方々、結構いたようです。我々も聖地巡礼と言えばそうなんですが、丹波篠山とか大宇陀とか、この竹原とか、聖地云々に関係なく趣のある町は何度も散策しております──初めて竹原を歩いた時は、『たまゆら』の看板に度肝を抜かされました。

あまりに暑かったのでとあるお店でジェラートなどいただきました。地元の先客がいて、店の人と話し込んでおります。最初は80歳になる○○の先生の不倫話で盛り上がっていましたが、我々を見て巡礼者じゃないと思ったのか(若くないもので)、話題は「たまゆら」のちょっと生々しい話に。

「たまゆらもあと2回くらいじゃねぇ。ええことあった?」
「何も。お客さん来るんはほり川さんとこばっかりじゃけぇ」
「駅前(のホテル)はすごいことになっとるんじゃろ」
「今度の憧憬の路で予約は一杯らしいよ」
「去年みたいに××の祭りに人取られんかったらええねぇ(昨年はよそのイベントと日が重なったらしい)」
「今年は一週間くらい、飾りは残しておくらしいよ」
「雨降らんかったらええけどねぇ」

巡礼者としては、どうせならアニメのモデルになったお店に行きたいところでしょう。そんなわけで、それ以外のお店には直接的な経済効果はそんなに大きくないようですが、『たまゆら』がきっかけで竹原ファンが増えれば間接的にはプラスになるんじゃないかと思います。

話にある通り、「憧憬の路」の頃は竹原の宿泊施設は満員のようなので、ここは一つ劇中同様、呉に泊まって電車で竹原へ行くってのはどうですかね。



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by non-grata | 2013-09-17 15:23 | チラ裏

世代で評価が分かれる|映画『キャプテンハーロック』

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例によってネタバレ上等でいろいろ書いております。未見の方はご注意。

5人で劇場に行き、そのうち4人はライブでテレビ・アニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』を見た世代、残る1人はハーロック初体験。ただし福井晴敏のファン。見終わった感想ははっきり別れて、4人はコメントに困り、1人は大満足でした。

コメントに困った4人は、ハーロックが主人公かと思ったら、ヤマが主役だったことに困惑。1人は最初からヤマが主人公だと思ったらしく、違和感なくお話を楽しめた模様です。

ハーロックの視点で捉えると、物語はかなりいびつです。「そのくらい許容範囲じゃん」という行為を許せずハーロックが軍に反旗を翻し、しかも絶体絶命に追い詰められたからと、その結果どうなるかもわからないのに地球を暗黒物質で包んでしまう。ダーク・マターに蝕まれた大地は回復の見込みがない。だったらと、宇宙の要所に時限振動弾100個を設置してそれを同時に爆破、宇宙全体をやり直そうと画策するわけです。それで「俺の旗の下に集え」「自由を求めよ」って言われても、ねぇ。

けれどヤマの視点になれば、最後はハーロック自身が自らの呪縛から解放され、真の自由を手に入れる、という話と理解できます。そのヤマ自身も、「CAUTION」シールで封印されているバルブを捻って温室を爆発させてしまい、兄と幼馴染みに瀕死の重傷を負わせてしまうという過去を背負っています。時々その過去に振り回されて行動が一貫しないんですが、何故か立入禁止のはずの地球に突入、大地に花が咲いているのを見て、地球の回復を確信することで、こちらも呪縛から解き放たれます。

「どうなるかわからないけど、地球を暗黒物質で覆っちゃうね。てへ☆」「駄目って書かれているけど、バルブ回しちゃうね。てへ☆」「むかついたから、生命維持装置のケーブル抜いちゃうね。てへ☆」と、おっちょこちょい3人衆の行動が、全宇宙を危機に陥れたように思えて仕方ありません。

どうも人類は、銀河系に散らばって暮らしているようですが、地球に対して強い執着を持つように描かれている。地球は聖地であり、ガイアを唯一神として崇めているわけです。それで地球が物語のキーワードになっているわけですが、異星で何世代も過ぎていれば地球に対する執着も薄れるでしょうし、「人類は衰退に向かっていた」とナレーションで言われても、映像に映し出される人々がそれほど絶望しているふうでもなし、ピンときません。

というのが、映画の後の反省会で出た否定派の意見。肯定派の目線は全然別のところに向けられていました。

彼女はポスト・バブル世代で就職氷河期を体験しています。バブル世代に対しては、お前らが日本を駄目にした、という強い憤りを覚えているそうで、本作で言えばハーロック(とその乗組員)はバブル世代になります。地球を駄目にした張本人=バブル崩壊で日本を駄目にした世代が、自分の責任を曖昧にしたまま一からやり直すなんてちゃんちゃらおかしい。駄目な地球=日本がかつては美しかったのだという疑似映像を見せているのはその上の世代=元老員(だっけ?)。これも老害。駄目だ駄目だと言われている地球=日本にも、回復の萌芽はちゃんとある、ということに気づくのがヤマ=ポスト・バブル世代、というわけです。そしてポスト・バブル世代はバブル世代のツケを払わされる運命にあります。

ヤマがハーロックを襲名することで、アルカディア号は「概念」へと昇華します。多分、そういうことですよね。これからは俺たちの世代が、地球=日本が持つ生命力を老害どもから守っていくのだと。概念なんだから、それを実行するのがヤマだけだとは限らない、と。気づいた俺たち世代が地球=日本を良くしていくんだ、と。だからいちいち口出しするな、否定するな。どんと構えて見守っていろ(最後のハーロックのように)。

バブル世代、あるいはそれより前の世代が『キャプテンハーロック』を観てどうにも居心地が悪い思いをしたのは、そういうメッセージが含まれていたからかもしれません──ということは、世代的に権力側に立っている者に対する批判が描かれているわけだから、やっぱり反権力の象徴として「ハーロック」が正しく描かれているじゃないか! ということになりますね。



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by non-grata | 2013-09-09 16:29 | 映画

『緑衣の女』アーナルデュル・インドリダソン

d0252390_15394445.jpg湿地』を読んだのはかれこれ一年前か。うーん、時間の流れの速いこと。以下、ネタバレありです。

アイスランドの警官もの。子どもが小さい頃に家を飛び出してしまい、成長した子どもたちはそれぞれ問題を抱えていて(男の子はアル中、女の子はヤク中)、何で俺はあの時、家を出て行ってしまったんだろう、妻との生活を耐えていたらどうなっていただろうと、何かあると過去に苛まれる主人公エーレンデュルの私生活と、郊外の開発地で人骨が発見された事件の捜査、そして過去に起こったDVという三つのエピソードが展開されます。前作も暗かったけれど、今回はそれに輪をかけて暗い。

確か前作で和解したはずの娘が、またもエーレンデュルと仲違いして堂々のヤク中復帰。しかもお腹の子(女の子)は死に、娘も意識不明の重体。奇跡でも起こらない限り回復は望めない、効果あるかどうかわからないけれど話しかけて欲しいと医師に言われ、時間を見つけては病室に足を運び、話をするエーレンデュル。それで出て行った時の話、そして自分の身の上話をするのだけれど、それがまた暗い。

もちろん、過去のDV話も暗い。読んでいて居たたまれなくなるほど。アイスランドに特定のイメージは持っていなかったけれど、国土が狭くて人口も少ないので、シンガポールのように女性の社会進出が進んでその地位も高いのかと思ったら、そんなことはないんですね。話の中心は過去のDVですが、現代のDVにも触れられており、エーレンデュルも魂を傷つけられるという意味でDVの被害者なのかもしれない。女性捜査官がそんなに多くないと言う同僚エリンボルクに対して、「そりゃあかん」と登場人物に言わせていることからも、女性の社会進出はそれほど進んでいないのかも……うーん、2009年の調査では1位なんですけどね(日本は75位)。

その調査結果はさておき、本作では不幸な女性ばかり登場します。エリンボルクとベルクソラは別として、自分が誰にも愛されていないと感じ、すぐに自暴自棄となるエーレンデュルの娘、叔父にレイプされて身ごもり、婚約者との結婚を諦めざるを得なくなったソルヴェイグ、今と過去のDVに遭っている母親とその娘、過去の娘は医療ミスで障害を負ってしまう。アイスランドに駐屯したアメリカ兵との間にできた女の子もそうか。第二次世界大戦から現在まで、いやいや1910年のハレー彗星大接近から現在まで、女性が受けてきた苦痛を通じてアイスランドの風俗というか社会を、少しだけ垣間見ることができます。

そんな感じで今作は完全に男性が悪役。DV夫は、恐らく暴力を振るわねばならない自分、妻にしか偉そうにできない自分のことがわかっており、ほとほと嫌でエンド・マークを誰かに出してもらいたかったのでしょうし──それがいまわの言葉なんでしょう、エーレンデュルも娘とのことは忍耐が足らなかったと言えます。恋人との結婚に踏み切れないシグルデュル=オーリも悪役か。

鬱々とした話だし、男性だけに引け目を感じること多々、なんですが、現代と過去を行ったり来たりしつつ物語が核心に迫っていくので、ついつい読み進んでしまいます。

絶望の中にも希望が見出される幕引き。障害を負っても、いつかそれを克服できると他の子と同じように接した母親と、届かないと知りつつも娘に語りかけ続けたエーレンデュルの姿が重なり、奇跡が起こるわけですよ。

次作の翻訳が待ち遠しいんですが、また来年でしょうか。



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by non-grata | 2013-09-05 16:36 | 読書

10(ヒトマル)式戦車を作る

タミヤのではなく、アオシマのなんですけどね。しかもリモコン。しかも1/48スケール。

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動く10式戦車が欲しくて、発売と同時に購入。即積んでいたもの。ニチモ30cmシリーズをRC化するために買い込んでいたRCボートをばらして基盤を移植する。

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もともと2モーターで駆動するものなので、RC戦車に最適なのだ。+-を間違えないように=送信機でちゃんと前進/後進するのを確かめてから配線を半田付け。

このRC、「充電1分、走行10分」が謳い文句で、確かに1分で充電できるけれど、そこからの放電がすさまじい。電力の消費に関係なく10分で事切れる模様。そんなわけで、30cmシリーズをRC化した際は単5電池2本に置き換えたけど(艦なので、回収不能になると困るしね!)、今回はそんな心配もないのでこのままでいこう。

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基盤とバッテリーを車体前部の空きスペースに詰め込んで、あっという間に動力部完成。

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パーツも数えるほどしかないので、30分くらいで完成。初版だからか、取り付け説明のないパーツが一つあったけど、ドンマイだ!



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by non-grata | 2013-09-04 10:30 | 模型

今年は何でも五つ星
by non-grata
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