おっさんノングラータ

2013年 07月 08日 ( 2 )




子どもが世界を救う?|『少年十字軍』

d0252390_8393397.jpg●『機動戦士ガンダム』
●「アムロがいれば大丈夫」
●僕にはまだ帰れるところがあるんだ。

少し前に読んだ本なので記憶が曖昧。帯を参考に物語を概説すると、13世紀、第四次十字軍の後で、神の啓示を受けた少年エティエンヌを中心に少年十字軍が結成された。啓示を受けたばかりか、エティエンヌは行く先々で奇跡を見せる。この話、史実をベースにしているというから驚きだ。

信仰心からと言うよりは、食い詰めた少年少女たちが方々から集まり、少年十字軍は次第に大所帯になっていく。またこれを利用しようとする大人たちも現れ、客観的にはバッド・エンドしか見えてこない。それでも子どもたちは「エティエンヌがいれば大丈夫」と全幅の信頼を寄せ、マルセイユへ、そしてエルサレムへ到達できることを本気で信じているのである。

というところで思い出されたのが『機動戦士ガンダム』(ちょうど今、BS11で放映中)。少年少女たちが乗り組むことになった強襲揚陸艦〈ホワイトベース〉とモビルスーツ「ガンダム」。彼らは早々に奇跡を起こし、「ニュータイプ」という神の子どももその中にいる。連邦軍という「大人」の都合に翻弄されつつジャブローを、そして宇宙を目指す。

十字軍が決して清冽な行為でなかったのと同様、連邦軍の戦いも一方的な正義があったわけではない。ということが、どちらも物語を通じて語られる。アニメがそうであるように、本作も歴史的背景ゼロからスタートしても、ストレスなく読み終えることができる。

悲惨な結末しか予想できないのだが、回収された伏線のおかげで救いが用意されている。それこそ奇跡なのだが、この点も『ガンダム』と同じであることに、今さら気づかされたよ!



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by non-grata | 2013-07-08 09:29 | 読書

スキルとセンスの違い|『経営センスの理論』感想

d0252390_8184134.jpg●経営にはセンスが必要。
●スキルは連続性の産物。伸ばしやすい。
●センスは、「持っている人」へと育てなければならない。

前作『ストーリーとしての競争戦略』は未読だけど、その概要は本作の端々に散見されるし、最近どこかで聞いたことがある話。そして関西(だけに限らないと思うけれど)では、自分のアイディアを実行に移すため、あるいは人にそうさせるため、「絵を描いてみせる」なんて言い方をする。「ストーリーを創る」のと同じ意味合いだ。

「日本的経営は是か非か」「日本企業のものづくりは大丈夫か」とか、国を単位にこれほど活発な経営が議論されている国は日本だけではないか。
言われてみればその通りで、「経営」「戦略」は企業単位で考えることであり、国単位で捉えても仕方がない。

ポートフォリオ経営の本質は過去を忘れる力。過去をなかったことにして、事態が変わればスパッと気持ちを入れ替えて、あたらしくポートフォリオを組みなおすという変わり身の早さが求められる。
多角経営でリスクを抑えて全体の収益を上げていく。ということであれば、不採算部門、将来性に乏しい部門に見切りをつけて、より大きな利益を上げられるようポートフォリオを組み続けなければならない。これがどうも日本人には不得手なようで(あ、また国単位で考える)、一意専心な事業づくりのほうが向いているんですかね。

競争戦略論には、昔から大まかにいって2つの考え方がある。この2つは想定している「違い」が違う。ひとつは「ポジショニング」、もうひとつが「能力」(capability)という考え方だ。
ロンドン・オリンピックの結果とかけて競争戦略論が説明される。資源的な制約がある場合はポジショニングを取る(「アウトサイドイン」の発想というらしい)。即ち、勝てるところで勝負をかける。全体の能力を上げることで勝負しようというのが後者で、インサイドアウトの発想となる。

ベンチャー企業、若い企業はポジショニング、企業が成熟してくると能力重視を取る傾向にある。

人間が何かに継続的に取り組めるとしたら、その理由は2つしかない。「意味がある」と「面白い」、このどちらか(あるいは両方)だ。
働く側もそのことに気づく必要があるし、経営側もそれらを提供する必要がある。



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by non-grata | 2013-07-08 08:37 | 読書

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