おっさんノングラータ

2013年 06月 20日 ( 2 )




『解錠師』感想

d0252390_991562.jpgずいぶん前に読んだので細部を忘れてしまったが(これだからおっさんは……記憶あるうちにメモしてかねば)、面白かった。さすが「このミス」1位の実力、映画化待ったなし!

「ぼく」が鍵破り──じゃなくて、「ザ・ロック・アーティスト」だから解錠師──になるまでの過去と、犯罪組織に利用される現在とが交錯しながら物語は進む。サスペンスと、ボーイ・ミーツ・ガール。金庫の鍵を開けることと、心の鍵(うわ、書いちゃったよ)を開けること。最後の鍵が開けられると、それまでの(面白いんだけど)重苦しい空気が吹き飛んで、あるいは水中にいることに気づいて急いで水面から顔を出した時のように、新鮮な空気で満たされる。

映画化されたらきっと観に行くけど、邦画化だけは勘弁な。



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by non-grata | 2013-06-20 09:19 | 読書

『GeneMapper-full build-』感想

d0252390_8285824.jpg電子書籍→一般書籍で販売という流れになったSF小説。オンラインかオフラインのニュースで読んで興味を持っていたのだが、書店でたまたま平積みされていたので購入(『箱館売ります』の下巻を探していた時だっけ)。

検索エンジンのコンピュータが暴走、インターネット経由でPCやら携帯やらの端末のOSを上書きして全て使えなくなった後の世界では「トゥルーネット」と呼ばれる拡張現実とリンクしたネットワークが普及していた。食糧増産のための遺伝子操作、遺伝子設計だけでつくられた植物も一般化しつつある世界で、あり得ない事故が発生する。完璧だったはずの遺伝子設計に崩壊(ジーン・コラプス)が発生したのだった。その原因を突き止めるため、ジーン・マッパーは、リアルで現場のベトナムへ飛び、バーチャルでは古のインターネットを調査する。一般人には危険なそこには、サルベージすべき情報が集積されているのである。

電子書籍版を改訂したもので、登場人物も一人増えているそうだが(誰だろう)、話題になったのも頷ける面白さ。インターネットに蓄積された情報が手を出せない(出しにくい)お宝になっているのに設定のうまさを感じる。いや、ネットの情報なんて胡散臭いし、という意見もあるだろうけど、「トゥルー」ネットもARのせいで現実と仮想の境界線が極めて曖昧、インターネット以上に胡散臭いのだ。

SFと言うより、近未来シミュレーションとしても楽しめる。そして最後に物を言うのは「リアル」なので、機械音痴のおっさん(自分のことだ)も安心できる。



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by non-grata | 2013-06-20 08:47 | 読書

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