おっさんノングラータ

2013年 06月 07日 ( 5 )




『Rise of the Guardians』感想

d0252390_14515746.jpg普段は「ドリームワークス作品とかwww」と3DCGI映画を軽んじて観ないのだけれど、飛行機の中、100分間で観られる作品が他にないなら話は別。で、意外に面白くて困ってしまうのだ。

何で日本未公開なんだろうと思ったら、登場人物に馴染みがなさ過ぎるからか。サンタクロースは知られていても、ジャック・フロストザントマンはマイナー。トゥース・フェアリーも日本にはいないし、イースター・バニーも身近な存在と言えない。バニーと言えば、今年はこんな事件がありました。

子どもたちの夢を守る(=ガーディアン)彼らだが、信じてもらえなければ存在できない。ブギーマン(これまた日本では馴染みがない)は子どもから夢を奪い、ガーディアンを亡き者にしようとする。けれども一人だけ、ガーディアンの中では新参者で、自分がどうしてガーディアンに選ばれたのか苦悶しているジャック・フロストを信じている子どもがいて、そこから反撃が始まるのだ。

勧善懲悪の予定調和、絵もきれいで言うことなし。サンタクロース(ノース)とジャック・フロストのやり取りは心打たれるものがある。

North: Who are you, Jack Frost? What is your center?
Jack Frost: My center?
North: If Man in Moon chose you to be a Guardian, you must have something very special inside.

この台詞を踏まえて、ラスト・シーンはグッとくる。



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by non-grata | 2013-06-07 15:07 | 映画

確かに面白かった|『歴史が面白くなる東大のディープな日本史』感想

d0252390_14185640.jpg東大の日本史問題20問を紹介、その解答と解説がまとめられたものだが、通して読むと、興味を惹くトピックを中心とした日本史のダイジェストのようでなかなか面白い。

ただ、一部の解答と解説に難があるようで、受験対策に使ってはならない(そういう用途で本書を買う人もいないだろうが)。

特に面白かったのが「元寇=神風」で助けられた的な認識がまだまだ根強いが、軍事的には苦戦したものの、(狙ってやったことではないとは言え)政治的にモンゴル軍を打ち負かしたんだよという件。1993年の入試問題。

「江戸時代は鎖国していた」と言うけれど、海外との交流が全くなかったわけではなく、長崎の出島をはじめ諸藩が諸外国と交易をしており、それは幕府が貿易で得られる富を独占したかったから、大原則と例外事項を設けた。とか。

歴史の解釈は時代とともに変化するので、設問やその出題意図を考えながら読むのも一興です。



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by non-grata | 2013-06-07 14:48 | 読書

労基の監察官は優秀だよ、うん|『カード・ウォッチャー』感想

d0252390_1462120.jpgサービス残業が常態化していた研究室で起こった事故。事故そのものは隠蔽するつもりはないが、労基の監査が入るため、発見した時刻を遅らせたい会社側と、事実関係の些細な矛盾から、会社側が隠そうとしている「謎」に迫る労基の監察官の頭脳戦が面白い。

まあ、中小企業はサービス残業が当たり前になっているし、ウチの会社もご多分に漏れなかったし、「残業代払ったら会社が成り立たない」なんて平然と言っている経営者もいるし、けれど能力が低いために定時で仕事を終えられない社員がいるのも事実だしと、なかなか難しい問題にメスを入れてくださる。

実際、労基の監察官にはなかなか優秀な──会社側にとっては面倒臭い──名探偵がいるのは事実で、与えられた手がかり(会社から提出された労務関係の書類)から真相(労基法違反)を暴き出しますよね。労基探偵はありです、あり。



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by non-grata | 2013-06-07 14:17 | 読書

特攻隊を彷彿させられる|『新徴組』感想

d0252390_1343528.jpg久しぶりに読みました、佐藤賢一の歴史小説。『小説フランス革命』も読まないと。

京都の新選組に対して江戸には新徴組があり、治安活動に従事した。新徴組が町中を見回っている間は不逞の輩もおとなしくしているので、「お巡りさん」と親しみを込めて呼ばれた──なるほど、「新徴組」で画像検索すると、警官のイラストが出てくるわけです。沖田総司の義兄・林太郎を主人公に、新徴組の遍歴が描かれる。

新選組は会津藩に、新徴組は庄内藩預かりになったことで、戊辰戦争では奥羽戦争に従軍。物語のもう一人の主役、庄内藩の酒井玄蕃は早くから軍隊の西洋化に努め(軍隊で一番に求められるのは行軍力であり、そのための訓練──右手と右足、左手と左足を同時に出すのがそれまでの歩き方だったのを右手と左足、左手と右足を出すように改めた──を新徴組に施し、基幹戦力に育て上げた)、新政府軍を何度も撃退する。

奥羽列藩同盟の崩壊もあり、結局は恭順せざるを得なくなったが、強兵で鳴らした庄内藩に対しては、新政府軍も無体なことはできなかった。死を賭しても誇りを守る姿勢が、勝者をして驕者にさせないということか。

名調子の佐藤節は健在。少し長くなるけれど、引用。

「尊皇でも、攘夷でもありません。徳川の世を終わらせて、毛利の世を造りたいと、それだけの話なんですよ。それを悪いというつもりはない。むしろ、それだから、もっともらしい言葉はいけないというんです」
「どうして、ですか」
「横着することになるからです。自分が正しいのだと唱え、もって相手をけなしたところで、自分が高まるわけじゃない。相手を低くみるだけだから、自分はひとつも変わっていません。当然ながら相手は折れませんから、結果として争いだけが大きくなる」

これは玄蕃と林太郎の会話。もっともらしい大義名分を掲げて偉くなったつもり、というのが危険。気をつけよう。

沖田総司はもちろん、近藤、土方も登場。同時期に読んでいたこの作品の土方が、どうにもラノベに出てくる根拠がないのに頼れる兄貴風だったのに対し、こちらは体臭すら感じさせる存在感を帯びていた。



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by non-grata | 2013-06-07 14:02 | 読書

『箱館売ります』感想

d0252390_13253146.jpg「読んだら絶対、土方に惚れる!」の帯が微笑ましい歴史小説。既に惚れている人はどうなるんでしょうね。

幕府軍というか榎本軍が北海道に上陸した後、翌年、新政府軍が反撃するまでの間の話はよく知らなかったが、その間に「ガルトネル開墾条約事件」が起こっている。本書は、プロシアの背後に蝦夷を狙うロシアがいて、土方と遊撃隊(新政府軍のスパイですな)が力を合わせ、蝦夷地がロシアの租借地になるのを防ぐ、というなかなか大胆な物語。富樫倫太郎の作品には初めて触れたが、さくさく読めるのが美点です。

上巻のイラストは土方で間違いないけど、下巻はてっきりブリュネかと思っておりました。榎本は最前線で指揮を執るタイプに思えないんですが、どうなんでしょう。



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by non-grata | 2013-06-07 13:38 | 読書

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by non-grata
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