おっさんノングラータ

(B30)捕鯨問題を別角度から|『捕食者なき世界』感想

DN-01の購入決定&納車は日曜日に決まりました。ノーマル・マフラーはヤフオクで落札、大型の風防は国内のショップでも扱われていましたが、ちょっと高い。ebayで落札してイタリアからの輸送待ちです。パニアは取り付けたかったけれど、GIVIのアームが合わないと言われたので断念。ネットで調べた限りでは、トップは取り付け簡単だけれどサイドは困難、と書かれていたんですが。しゃーない。

あとはグリップ・ヒーターの装着と、USBのタップを追加しよう。しばらく使っていなかった、PSPのナビを復活させようかとも思っています。




d0252390_10222269.jpg子どもの頃に教えられたのは、食物連鎖の底辺が一番大事で、ここがしっかりしていればその上に乗っかる動物も何とかなる、という話。現実はそんなに簡単な話ではなかった。「栄養」の流れは単純な一本道ではなく、カスケード接続されていたのだ。

非常によくわかる話が本書で語られるラッコのエピソード。アリューシャンの海には「海の熱帯雨林」と呼ばれるケルプが繁茂していて、これが多くの生物に快適な環境を提供している。ケルプの大敵はウニであり、ウニが大増殖するとケルプが冒され、ケルプに依存して生きている生物も失われる。ウニの数を適度に抑制しているのがラッコである。ラッコがウニを食べ、ケルプを守ることによって多くの生物が豊かに生きられているというわけ。

ところが、毛皮目当ての密猟者によってラッコが乱獲された時期があった。どうなるか? ウニが増え、ケルプが枯れ、アリューシャンは貧しい海になってしまった。食物連鎖が単純なピラミッド構造なら、最上位の捕食者がいなくなっても土台は揺るがないはずなのに、ラッコがいなくなった途端に生態系が崩壊してしまうのだ。

1970年代に実地調査が行われ、ラッコがいるアムチトカ島ではケルプの森が守られ、当然豊かな生態系が維持され、密猟者によってラッコが根絶やしにされた島の周辺は、巨大なウニが敷き詰められたようになっていた。

しかし、話はこれで終わらない。1990年代に入って、シャチがラッコを襲い始めることが確認されたのだ。本書によると、ラッコ1匹は4万〜6万カロリー。ラッコだけ食べるとしたら、シャチは一日に4-5匹のラッコが必要になる。調査によると、過去6年間に4万匹のラッコが姿を消したそうだが、この計算なら3.7頭のシャチがいればその説明がつくのである。何てこったい!!

では、何故シャチがラッコを襲うようになったのか? 鯨が数を減らしたのがその原因ではないかと推測されている。人間が鯨を捕る> シャチが鯨を食えないからラッコを襲う> ラッコが減るからウニが増える> ウニが増えるからケルプ潰滅> 生態系破壊、というシーケンスが発生する。「捕食者なき世界」がいかにバランスの悪いことか。

地球において捕食者の頂点に君臨しているのはヒトである。そのヒトが、長い歴史の中で次の捕食者を絶滅させることにより生物の多様性は失われてきた。「栄養カスケード」はバランスが肝心。地球全体がラッコのいないケルプの森になる前に、最強の捕食者の責任として、ヒトは行動を起こさなくてはならないのだろう。そのためのいささかなラディカルな、それでいてロマンティックな提案で、本書は締めくくられている。



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by non-grata | 2014-07-08 11:22 | 読書

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