おっさんノングラータ

(M13)専業主婦には(多分)きっつい映画|『ブルージャスミン』

 自宅から一番近い映画館はMOVIX堺、無難なシネコンなんですが、ウディ・アレンの新作『ブルージャスミン』上映していて驚きました。スタッフにファンがいるのか。上映2週目、土曜日正午からの回というコンディションでしたが、観客は堂々の2名。おっさん&おっさんですよ。

d0252390_14121647.jpg 以前観た『ミッドナイト・イン・パリ』のような軽妙さはなく、シリアスな展開です。投資家の夫を失い一文無しとなった姉(ケイト・プランシェット)は、サン・フランシスコに住むシングル・マザーの妹(サリー・ホーキンス)の許へ転がり込む。都落ちしたセレブと典型的なブルー・カラーの二人がしっくりくるはずもなく、しかし姉は妹に頼らなければ住むところに困るという現実があり、妹も姉の成功体験が自分にも訪れるのではないかという期待がある。

 登場人物の信条は「他力本願と責任転嫁」のようで、およそヒーロー、ヒロインからは縁遠いのですが、リアリティがあり、嫌でも誰かと感情移入してしまいます。例えば、「この資格を取れば良い仕事に就けて生活も安定する」(他力本願)とか、「この男と一緒になれば楽に暮らしていける」(これも他力本願)とか、「今がクソみたいな生活なのはあいつの口車に乗ったせい」(責任転嫁)とか、身につまされるようなエピソードが盛り込まれています。

 他力本願と責任転嫁の行き着く先はブランド信仰で、誰かが良いと評価してくれるものを盲信して良いものだと勘違いしたり、勝手に裏切られたりするわけです。ホワイト・カラーもブルー・カラーも、男たちが皆、女をモノ扱いするブランド信仰者として描かれているのが実に辛辣。

 あ、一人だけ例外がいました。彼だけは自分の価値観を持って生きており、「姉」は最後に自分にそれが欠けていたことを知って慟哭してしまったのではないでしょうか。




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by non-grata | 2014-05-20 15:11 | 映画

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