おっさんノングラータ

るろうに剣心

d0252390_9464434.jpg新千歳空港にはじゃがポックルシアターがあって、仕事が早く終わったらフライトまでの間、是非一度利用してみたいと思っていた。その機会が早速訪れた。頑張れば午前中で仕事を終わらせられ、予約便は18時15分発。空港に着いたのが14時過ぎだったので、時間潰しにちょうど良いタイミングだった。が、タイミングが合うのは『るろうに剣心』だけだった。

国内を二分する戦いがあって、鬼神もかくやという働きをした伝説の兵隊がいる。戦いが終わるとその兵隊は姿を消す。世の中は大きく変わったが、変化についていけない兵隊崩れも大勢いて、治安はまだまだよろしくない。そして大事件が発生し、その鍵を握るのは「伝説の兵隊」だった──という本作のプロットは、西部劇でもお馴染みだ。拳銃の代わりに(いや、拳銃もガトリングガンも出てくるが)剣戟、そして格闘が主体となっている。

西部劇は、最初はネイティブ・アメリカンを悪役にした単純な話が主流だったが、『シェーン』あたりから事情は変わる。南北戦争に従軍した元兵士たちの確執がそこに描かれるようになった。戦争が終わり、食い詰めた者たちは西部を目指した。かつては敵同士だった元兵士が、西部で再び衝突するのだ。一方、『るろうに剣心』の浪人はどうか。新しい時代の変化にうまく対応して稼ぎまくった怪しい貿易商・香川照之の下に集まったのである。

かくして、新時代にふさわしい(?)拝金主義の香川たちと、「武士は食わねど高楊枝(と言われながらも牛鍋をつついていたのだが)」の佐藤健たちの対立が描かれる。前者の洋装に洋館、飛び道具に対し、後者の着物に長屋、刀は、開国vs鎖国、中国化vs江戸化を思わせる。もちろん勝つのは後者だし、かと言って時計の針を逆回転させるわけにもいかないので、本作では香川をある種の「化け物」として描くことで、厳密には前述した対立構造を外しているのだが。

日本史における英雄の7割は幕末から明治初期に誕生したとも言われ、また欧米列強に負けないための国づくりの過程もドラマチックであるので、この時期を扱う作品の多くは史実に即した壮大なものが多いが、西部劇のように個人に焦点を当てた作品も十分に成り立つはず。その可能性が感じられた。

以下、余談ながら、本作を見る直前に主演俳優の「お姫様だっこ」騒動をインターネットのニュース・サイトで見ていた。武井咲は尻を丸出しにすることなく抱えられていて安心した(当たり前である)。



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by non-grata | 2012-09-14 11:28 | 映画

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